武術としての原点に帰るべく「一撃必殺」の空手道の技術を求めると同時に、武士道精神により心・技・体を兼ね備えた空手道人を目指し、その志のもと世界の空手愛好者が一つの和をもって団結する空手道人の集団である。
数々の修羅場をくぐり抜いて築いてきた武術としての矢原空手の特色は、人間の筋肉・関節を最大限に稼動させ、全身の潜在能力全てを瞬間に爆発させ繰り出す技にある。その技は、見る者に日本刀の抜身を思わせる、不気味ささえ覚える究極の美を感じさせ、その技術理論は長年空手の修行を積んできた者たちにとっても目が覚める思いがするに違いない。
激しく大きく体をフル稼働させるための身体を作り上げる方法として、井坂元副首席師範の稽古方法がある。それは「重心移動」「腰」また「背中」の使い方を徹底的に分析・研究して練り上げた稽古方法で、身体の基礎を意識をもって作っていくという稽古内容に集約される。全ての運動を徹底的にゆっくり行い、腰を中心とし1ミリの誤差さえも意識できるほど集中して稽古を行う。そうすることで初めて自らの体、動きをコントロールしうる身体を作り上げることが可能となるのである。
このように、矢原首席師範、井坂元副首席師範の原点を追求した二つの技術が融合したことにより、KWF空手は高度に洗練された素晴らしい技術体系とその習得方法をもつ空手として集大成し、世界の空手家たちの学びの場となることであろう。
KWF(空手之道世界連盟)は、2009年5月に特定非営利活動法人(NPO)の認可を受けたことを機に、NPO組織として世界を舞台に恵まれない人々のために、また施設訪問なども積極的に行い福祉活動を展開している。
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